松原食品株式会社

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創造力

ありそうで無かった名物ラーメンが誕生

九州のラーメンスープシリーズを
つくりたい!

きっかけは、お客様の一言。既に定番商品として、博多、久留米、熊本、宮崎、鹿児島のラーメンを扱っていたことから、お客様が「九州のラーメンスープシリーズをつくりたい」とオーダーを出すのは、至極自然な流れでした。私たち開発者の中でも、九州8県。長崎はちゃんぽんスープがあるし、あと2県なら難なく進められるだろう…と軽く考えてしまっていたのかもしれません。しかし、そこには思いもよらない落とし穴があったのです。

佐賀県と大分県はフリーダム。

ラーメンスープ未開発の地だった佐賀県と大分県。予想していなかった穴は、開発を始めてすぐ、再現する味を決める段階で現れました。
「ねぇねぇ、大分のラーメンって? 佐賀のラーメンって? そう言えば、何味がベースなんだっけ?」
そうです。開発を進める途中でわかったこと。2県のラーメンは、味のフリーダムだったということです。
商品開発のカギ(成功)を握るのは、消費者の「そうそう!これこれ」や「あるある、この味、この感覚」という記憶に訴える味や香り、風味を再現することにあります。そのためにも、カギとなる味を決定するのが重要なのですが、2県は、そこの肝心な部分がモヤッとしていたのです。

特徴が無いなら、名物をちょい足しする?

味のルーツを探るため、現地でさまざまなラーメンを食べ歩きました。その結果、佐賀県は福岡に近いこともあり、久留米ラーメンが主流だとわかり、佐賀県は久留米ラーメンで落ち着いてもらおうという話になりました。
さぁ、残るは大分県…。別府の冷麺、佐伯のごまだしうどんと、魅力的なご当地麺には出会うものの、肝心のこれぞ大分ラーメン!という味には出会えず。私たちが苦し紛れの末に辿り着いたのは、新しく大分ラーメンを作る!という道でした。
特徴が無いなら、新しく大分らしさを名物の味で足した大分の味をつくればいいのではないか…という荒技です。味ではないけれど、消費者が「大分らしい」「大分っぽい」と思う、知識部分の記憶にアプローチすることにしたのです。

口あたりさっぱり!
女性に好評の大分ラーメンが誕生!

大分ラーメンに足す味として、私たちが選んだ名物は「柚子胡椒」。あくまでもイメージ上の産物である「大分柚子胡椒豚骨ラーメン」。ただ、豚骨スープに柚子胡椒を加えるだけでは、美味しい柚子胡椒豚骨ラーメンにはなりません。大分らしさのカギを握る柚子胡椒の風味や、豚骨ならではのコクを再現するため、柚子胡椒の配分には最後まで細かな調合が必要でした。
そうして誕生した大分ラーメンスープ。柚子胡椒のピリッとした辛みと風味が残る豚骨ラーメンは、口あたりがさっぱりしていると特に女性に評判がよく、思いのほか違和感無く大分の味として受け入れてもらうことができました。
ちなみに、大分のラーメン屋に入っても「柚子胡椒豚骨ラーメン」などという代物はありませんので、あしからず。

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